北米産丸太、7月積み価格横ばい 米需要強く下げ止まり

日経新聞 電子版 2018/7/13 19:46

住宅の梁(はり)などに使う北米産丸太の7月積み日本向け価格の交渉は、前月分と同水準で決着した。米国で製材品が高値圏にあり、原木の需要は強い。日本の新設住宅着工は低調だったものの、3カ月ぶりに下げ止まった。

米国の旺盛な需要で下げ止まった

米国の旺盛な需要で下げ止まった

米松のIS級(直径30センチ以上)の価格は千スクリブナー(約5.4立方メートル)当たり1010ドル(FAS=船側渡し)。屋根を支える部材に使う米松小径木(SLC級、直径20~28センチ)は同1000ドルだった。

住宅着工の低迷で国内の製材需要は鈍い。円安や海上船賃の上昇が製材会社の採算を圧迫している。日本の買い手の要請で6月まで米林業大手が値下げに応じていた。

ただ米国の需要の伸びを背景に、7月積みは値下げが見送られた。今後は山火事の懸念も出る時期で供給が滞る可能性もある。「供給側はこれ以上値下げする必要性がない。価格は上昇に転じる可能性がありそうだ」(大手総合商社)との見方も出ている。