合板、輸入品は品薄で強基調 国産品は横ばい 国産品も値上がり

2018/3/19 17:00 (2018/3/20 16:08更新)日本経済新聞 電子版

住宅の壁や床のほか、コンクリート型枠用として使う合板の問屋価格は南洋材合板で強基調が続きそうだ。主産地での環境規制強化や悪天候で原木の供給量が少なく、現地価格が高騰している。特に良質な原木が必要な薄物(2.3ミリ)は東京地区の卸価格が2月下旬時点で1枚600円と1年間で3割上昇した。型枠用合板も1枚1,360~1,380円と水準を切り上げている。産地大手の操業停止も相次いでおり、「型枠用合板が足りなくなるおそれがある」(専門商社)。

国産針葉樹合板は南洋材からの転換が進み需要が拡大している。農林水産省の統計では2017年の生産量は前年比5.8%増の306万4,700立方メートルと初めて300万立方メートル台に乗った。出荷量も4.0%増の305万5,700立方メートルと、生産分がほぼ出荷にまわった。厚さ12ミリの構造用合板の問屋卸値は1枚1,080~1,100円。大手が値上げを表明した価格が浸透し、小幅高となった。