欧州産木材の集成材 梁用値上がり、柱用は横ばい
2018/2/21付日本経済新聞 朝刊
欧州産木材を使った住宅用の集成材は梁(はり)と柱で価格差が広がっている。建築工事は不需要期に差しかかっているが、原料価格の値上がりを反映して梁に使う集成平角(4メートル×10.5センチ×30センチ)は、現在の価格が1立方メートル当たり6万2千~6万3千円と前月比2%上昇。昨年秋からの上昇幅は7%となった。
集成材は「ラミナ」と呼ばれる引き板材を欧州から輸入し、国内メーカーが工場で張り合わせて製品化するのが一般的。原料となる欧州産のレッドウッドの価格は上昇基調にある。競合商品である米松KD平角が北米産の米松丸太の価格高騰を映して値上がりし、集成平角も値上げが通りやすい環境になっている。
一方、柱に使う集成管柱(3メートル×10.5センチ角)は1本1930~1960円とほぼ2年間横ばいが続く。欧州産ホワイトウッドを使う製品は値上げしようと努めるが「国産針葉樹を使った安値の集成管柱が多く出回っており、荷余り感すらある」(大手集成材メーカー)という。