北米産丸太、6カ月連続上昇 対日価格

2018/1/11 20:37日本経済新聞 電子版

住宅の梁(はり)などに使う北米産丸太の2018年1月積み対日輸出価格が上昇した。指標品となる米松のIS級(直径30センチ以上)の価格は千スクリブナー(約5.4立方メートル)当たり1040ドル(FAS=船側渡し)。17年12月に比べて30ドル(3%)高くなった。

値上げは6カ月連続。半年間の上げ幅は180ドル(2割)に達する。輸入価格の上昇で商社売値も上がった。1農林石(約0.28立方メートル)当たり8200~8300円(本船渡し)と17年12月比で200円(2%)高くなった。

米国は人口増に伴う住宅の需要増のほか、ハリケーンや山火事からの復興需要も重なり製材の消費が伸びている。製材会社の丸太購入意欲は引き続き高いという。

カナダの森林地帯ブリティッシュコロンビア州で近年、害虫による被害対策として針葉樹を積極的に伐採してきた。だが「許容伐採量は既に減り始めている。山火事の影響もあり供給量が速やかに回復することは難しい」(大手商社)といい、輸入価格の先高観は強い。