南洋材丸太が上昇 国内卸値、1年2カ月ぶり

2017/8/4付日本経済新聞 朝刊

住宅の内装材に使う南洋材丸太の国内卸価格が約1年2カ月ぶりに上昇した。主産地マレーシア・サラワク州で環境保護を目的に7月から伐採増税や輸出枠の削減を実施した影響が出た。原木の日本向け輸出価格は騰勢を強めており、商社が国内販売価格に転嫁した。

指標のマレーシア東部、サラワク州産メランティ・レギュラーの商社卸価格(東京地区)は8月初旬現在、1ブレレトン石(約0.28立方メートル)あたり1万2000円(中心値)。前月比150円(1%)高い。値上がりは昨年5月下旬以来だ。

サラワク州では原木丸太の輸出枠を従来の伐採量全体の3割から2割に減らした。小径木の伐採基準も強化しており、産地では採算悪化を理由に6~7月の2カ月間で原木の対日輸出価格は7%上がった。日本の輸入もここにきて減っており、マレーシア産丸太の6月の輸入量は前年同月66%減少の7609立方メートルとなっている