北米産丸太 1年2カ月ぶり上昇 3月積み対日価格 :日本経済新聞

2019/3/28 18:10

住宅の梁(はり)などに使う北米産丸太の対日価格が1年2カ月ぶりに上昇した。米国の住宅投資の鈍化などで2018年秋から下落基調だったが、前年同期比で2割安い水準まで下がったため伐採量が減少。2月に産地のカナダなどで大雪が降り、伐採が滞ったことも供給減につながった。

北米産丸太の価格は産地の供給減で底入れした

北米産丸太の価格は産地の供給減で底入れした

指標となる米松のIS級(直径30センチ以上)の3月積み価格は千スクリブナー(約5.4立方メートル)当たり870ドル前後(FAS=船側渡し)と、2月積みと比べ10ドル(1%)高い。屋根を支える部材に使う米松小径木(SLC級、直径20~28センチ)は同820ドル程度で、前月から横ばいだった。

米国では住宅価格上昇などで新規の着工件数が鈍化し、製材品の需要も盛り上がりを欠く。春以降は気候が安定して原木の伐採が増える時期でもあり「当面は対日価格も横ばい圏」(総合商社)との見方が多い。