2012.04.09 外壁下地
構造躯体の外部に面した壁に貼っている白いシートは、防水効果を持ちながら、内部の湿気を放出する透湿防水シートです。福島の原発事故で現場の作業員が着用している防護服と同じ素材で出来ています。そのシートの上に小さな角材を間隔をあけて取り付けているのは、構造躯体と外壁仕上げ材の間に間隔を設けて(通気層)空気を循環させ、壁の中での結露防止と、断熱性能を高める効果を目的としています。
近年では外壁面に合板等の面材を貼る事が一般的になっていますが、当該建物は、壁体内結露の防止と室内空気環境(調湿効果)を優先し、あえて採用していません。合板等面材の構造的耐力に代わるものとして、ステンレスの丸棒を、壁内部に、たすき掛けで設置して引張り、建物が外部から受ける力による「歪み」を防いでいます。これらの「耐力壁」を、構造計算に基づいてバランスよく配置しています。