国土交通省は住宅に関連する税制改正要望として、省エネ化を推進するインセンティブを大幅に強化する内容を盛り込んだ。住宅の省エネ性能を自治体が認定する制度を新設し、この認定住宅に対して所得税や、登録免許税を通常の住宅よりも優遇する措置を設ける仕組みだ。
創設予定の「認定省エネ住宅(仮称)」は、建築主などが建築物の建築・維持保全の計画を作成し、自治体などに申請するもの。新築だけでなく、リフォームも対象となる。2012年度後半の創設を目指している。より高い省エネ性能への誘導を目的としており、認定基準は現行の省エネ基準よりも高いレベルを検討。長期優良住宅の認定制度と同じような手続きを想定している。省エネ法の改正で制度化していく方針だ。
この認定を受けた住宅については、一般住宅よりも税制上の優遇を受けられるようにする。具体的には、住宅ローン減税制度の控除対象借入限度額の引き上げや、固定資産税の減額適用期間の延長、登録免許税の税率引き下げなどを要望した。
リフォームを行い同認定を受けた住宅を取得した場合については、固定資産税を取得年の翌年度2分の1に減額するほか、事業者向けに、取得した中古住宅をリフォームし認定を受け、同住宅を1年以内に譲渡する場合は非課税とする特例も要望に盛り込んだ。
同省は、2012年度予算概算要求にも省エネ性能の高い住宅に対するフラット35Sの金利引き下げ幅拡充なども盛り込んでおり、住宅の省エネ化を強力に推進していく考えだ。
「認定省エネ住宅」(仮称)に対する優遇税制の概要(要望)
2011.11.28 新建ハウジングWEB 転記